隣の席の悪魔【旧版】


「位置について――」

ピストルの音。

ダッ。

地面を蹴って走り出す。

風。

歓声。

太陽。

全部ぐちゃぐちゃなのに、
やっぱり気持ちいい。

なんでかって。

青春だから!!!

「星野ーー!!」

え。

声は、
さっき見た木陰から。

空くん。

立ってる。

「前見て走れー!!!」

その隣で、
葛西くんが腹抱えて笑ってる。

……言わされたな?

でも。

それでも。

空くんの声、
ちゃんと聞こえた。

私は思わず笑ってしまう。

負けたくない。

なんか。

空くんの前だと、
余計に。
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