隣の席の悪魔【旧版】
◇
新幹線。
発車。
景色が流れ始める。
「うわーーー!!!」
私は窓の方へ身を乗り出した。
「動いてる!!」
「新幹線だからな」
「速っ!!」
「知ってる。
知ってるから暴れんな」
空くん、
ちょっと笑ってる。
その時。
「つむぎ、
何してるのー?」
前の席の女子が振り向く。
私は高々と、
お菓子袋を掲げた。
「お菓子食べるとこ!」
「朝から?」
「修学旅行だから!」
「つむぎっぽい!」
その隣の葛西くんが、
笑いながら手を伸ばしてくる。
「俺も食う」
「ちょっと!
まだ私も食べてないのに!」
「空も食べたいって」
その瞬間。
空くんが、
ちらっとこっちを見る。
数秒。
そして。
「……食べる」
え。
私は思わず笑った。
「空くん、
お菓子食べるんだ!」
「悪い?」
「意外!」
「偏見」
私は笑いながら、
お菓子を差し出す。
その時。
新幹線が少し揺れた。
「あっ」
バランスが崩れる。
お菓子、
落ちちゃう!
その瞬間。
空くんの手が、
私の手とお菓子の袋を、
同時に掴んだ。
「……また、
危なすぎ」
その時。
葛西くんが、
にやにや笑った。
「保護者、
仕事早」
「うるさい」
ぶっきらぼうに返す空くんに、
私はまた笑った。
新幹線。
お菓子。
笑い声。
窓の外を流れていく景色。
……修学旅行、
始まったんだ。
新幹線。
発車。
景色が流れ始める。
「うわーーー!!!」
私は窓の方へ身を乗り出した。
「動いてる!!」
「新幹線だからな」
「速っ!!」
「知ってる。
知ってるから暴れんな」
空くん、
ちょっと笑ってる。
その時。
「つむぎ、
何してるのー?」
前の席の女子が振り向く。
私は高々と、
お菓子袋を掲げた。
「お菓子食べるとこ!」
「朝から?」
「修学旅行だから!」
「つむぎっぽい!」
その隣の葛西くんが、
笑いながら手を伸ばしてくる。
「俺も食う」
「ちょっと!
まだ私も食べてないのに!」
「空も食べたいって」
その瞬間。
空くんが、
ちらっとこっちを見る。
数秒。
そして。
「……食べる」
え。
私は思わず笑った。
「空くん、
お菓子食べるんだ!」
「悪い?」
「意外!」
「偏見」
私は笑いながら、
お菓子を差し出す。
その時。
新幹線が少し揺れた。
「あっ」
バランスが崩れる。
お菓子、
落ちちゃう!
その瞬間。
空くんの手が、
私の手とお菓子の袋を、
同時に掴んだ。
「……また、
危なすぎ」
その時。
葛西くんが、
にやにや笑った。
「保護者、
仕事早」
「うるさい」
ぶっきらぼうに返す空くんに、
私はまた笑った。
新幹線。
お菓子。
笑い声。
窓の外を流れていく景色。
……修学旅行、
始まったんだ。