隣の席の悪魔【旧版】
翌朝。

教室のドアが、
勢いよく開く。

「空くーん!!」

聞き慣れた声。

俺は顔を上げる。

星野。

いつも通り。

うるさい。

「熱下がった!!」

「朝から元気すぎ」

「えへへ」

星野は笑いながら、
いつもみたいに隣へ座る。

そして。

ぽつり。

「空くん」

「なに」

「休んでる間、
ちょっと寂しかった?」

「……は?」

固まる俺に、
星野がにやにや笑った。

「顔がね、
そんな感じ!」

うるさい。

ほんと、
朝からうるさい。

でも――

俺は小さくため息をついた。

「……うるさい」

でも。

教室は、
昨日よりちゃんとうるさかった。
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