隣の席の悪魔【旧版】

二年生の春

窓から入る風が、
少しだけ暖かくなっていた。

春。

新しいクラス分けの紙の前には、
朝から人だかりができている。

「えー!
離れたぁ!」

「また一緒じゃん!」

廊下に、
騒がしい声が響く。

私は背伸びしながら、
クラス表を見上げた。

……

見えない。

「ちび、
そこ届いてないぞ」

後ろから笑い声。

「うるさい!!」

私は肘で男子を押しのけながら、
必死に目を凝らした。

二年三組。

その下。

|星野 紬

よし。

見つけた。

その瞬間。

少しだけ、
胸がざわつく。

私は、
もう一度視線を動かした。

……空くんは?

「……あ」

見つけた名前。

|朝比奈 空

一組。

別クラス。

その瞬間。

周りの騒がしさが、
少しだけ遠くなるのを感じた。
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