隣の席の悪魔【旧版】


「星野ー!」

葛西くんが、
ボールを上げる。

高い。

「え、
待って高っ!!」

私は力いっぱい飛び跳ねる。

届かない。

「くっ……!!」

その瞬間。

ぽん。

反対側のネットから、
空くんが軽く打ち返した。

綺麗にこっちのコートへ落ちる。

「朝比奈くんナイスー!!」

女子たち、
また盛り上がってる。

……なんか、
悔しい。

私はむっと頬を膨らませた。

ネットの向こうで。

空くんが、
少しだけこっちを見る。

「お前が低すぎ」

「空くんもでしょ!!」

「俺は跳べるし」

……むかつく。

でも。

実際、
空くんはめちゃくちゃ跳ぶ。

「ずるい!!」

「才能の差」

その時。

葛西くんが、
後ろで吹き出した。

「低身長同盟うるさ」

「今は敵だもん!」

私はボールを拾いながら、
むすっと言い返した。
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