隣の席の悪魔【旧版】
◇ 空 side ◇

星野は、
無駄にすばしっこい。

絶対落ちると思ったスペースに、
変なところから飛び込んでくる。

そのくせ。

上げられたボールには届かない。

意味が分からない。

その時。

「っ、とれた!!」

床ギリギリ。

星野がまた、
ボールを拾い上げる。

「うお、
ナイス!」

葛西が、
勢いよく手を上げた。

星野は飛び跳ねて、
自分の手をぶつける。

ぱちん。

葛西がでかいせいで、
ハイタッチするだけなのに、
毎回ちょっと飛んでいて不憫。

そしてその度に、
星野は俺を見て、
べーっと舌を出す。

……なんだあの顔。
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