隣の席の悪魔【旧版】
◇
放課後。
雨はさらに強くなっていた。
窓の外は、
真っ白。
グラウンドも、
水たまりだらけ。
「うわぁ……」
私は自分の傘を見る。
よりによって、
折り畳み傘。
絶対濡れる。
その時。
「お、つむぎだ」
後ろから声がして、
振り向く。
同じクラスの男子。
「傘ちっちゃくない?
入ってく?」
「……え、
本気で言ってる?」
「方向一緒じゃん」
男子が傘を広げる。
大きい。
確かに入りやすそう。
「じゃあ――」
その瞬間。
ガタン。
音のした方を振り向く。
靴箱を閉める人影。
空くん。
空くんは無言のまま、
外へ出ようとしている。
「空くん!」
いつものように声をかける。
でも。
空くんは止まらない。
絶対、
聞こえてるはずなのに。
……なんで。
「つむぎ?」
その声に、
私は慌てて男子を見る。
「どうする?」
私はもう一度、
昇降口の方を振り返った。
雨。
空くんの背中。
どんどん遠くなる。
その瞬間。
私は反射みたいに口を開いていた。
「……ごめん!」
「え?」
「やっぱ大丈夫!
ありがとね!」
私は折り畳み傘を掴んで、
急いで空くんを追いかけた。
放課後。
雨はさらに強くなっていた。
窓の外は、
真っ白。
グラウンドも、
水たまりだらけ。
「うわぁ……」
私は自分の傘を見る。
よりによって、
折り畳み傘。
絶対濡れる。
その時。
「お、つむぎだ」
後ろから声がして、
振り向く。
同じクラスの男子。
「傘ちっちゃくない?
入ってく?」
「……え、
本気で言ってる?」
「方向一緒じゃん」
男子が傘を広げる。
大きい。
確かに入りやすそう。
「じゃあ――」
その瞬間。
ガタン。
音のした方を振り向く。
靴箱を閉める人影。
空くん。
空くんは無言のまま、
外へ出ようとしている。
「空くん!」
いつものように声をかける。
でも。
空くんは止まらない。
絶対、
聞こえてるはずなのに。
……なんで。
「つむぎ?」
その声に、
私は慌てて男子を見る。
「どうする?」
私はもう一度、
昇降口の方を振り返った。
雨。
空くんの背中。
どんどん遠くなる。
その瞬間。
私は反射みたいに口を開いていた。
「……ごめん!」
「え?」
「やっぱ大丈夫!
ありがとね!」
私は折り畳み傘を掴んで、
急いで空くんを追いかけた。