隣の席の悪魔【旧版】


教室。

窓の外。

白っぽい冬の空。

席について、
授業の道具を取り出した。

その時。

「星野」

頭上から、
低い声。

反射で顔が上がりそうになる。

でも。

私は慌ててプリントへ視線を落とした。

「……おはよ」

小さい声。

自分でも、
変に硬い声だと思った。

すると。

少しだけ沈黙。

「……おはよ」

空くんの声。

いつも通りなのに。

心臓だけ、
変にうるさい。
< 99 / 150 >

この作品をシェア

pagetop