白銀血ウイルス
澪「おはよう、ノア。ご飯作る から手、洗ってこれる?」
ノア「はーい、まま」
と言いノアは洗面所の方へと かけていく。
そしてドアを閉 め、
ノア『リズ、そっちは順調か?』
魔信(ましん)でリズという人物に話しかける。
リズ『えぇ、今ご飯食べさせられてるわ』
洗面所。
小さな踏み台に乗ったノアは、 鏡越しに自分の水色の瞳を見つめていた。
蛇口から流れる水の音。
その静かな空間の中で、 誰にも聞こえない“声”が響く。
天音 ノア『リズ、そっちは順調か?』
するとすぐに、 頭の奥へ透き通る少女の声が返ってくる。
リズ『えぇ、今ご飯食べさせられてるわ』
ノアは小さく目を細めた。
『相変わらず人間に甘やかされてるんだな』
『仕方ないじゃない。あの人たち、私たちを本当に“子供”だと思ってるもの』
リズの声には、 どこか呆れが混じっていた。
しかし同時に、 ほんの少しだけ柔らかさもあった。
ノアは石鹸を泡立てながら、 淡々と尋ねる。
『他の血族は?』
『順調。世界中で増えてる』
『皆、人間社会に溶け込み始めてるわ』
『まだ誰も気付いていない』
その瞬間、 ノアの瞳が静かに細くなる。
水滴が白銀の髪を伝って落ちた。
『……白銀王からの魔信は?』
一瞬、 リズの沈黙。
そして。
『昨夜届いた』
『“時は近い”って』
空気が重くなる。
幼い子供同士の会話とは思えない、 冷たい沈黙。
だがその時。
「ノアー? 手洗えたー?」
キッチンから聞こえる、 澪の明るい声。
ノアはゆっくり目を閉じた。
そして。
『……また後で連絡する』
『えぇ、ノア』
魔信が途切れる。
次の瞬間には、 ノアはいつもの“3歳の子供”の顔に戻っていた。
「ままー! あらえたー!」
ぱたぱたと廊下を走っていく。
その無邪気な後ろ姿を見れば、 誰も思わないだろう。
この小さな少年が——
世界を侵略するために生まれた存在だとは。
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