トップアイドルは白衣の天使に恋をする-second-
紗凪side

大阪行きが正式に決まってから私の日常は、さらに慌ただしくなった。

通常のICU業務。

フライト対応。

そこに加えて——

育成支援プロジェクトの事前研修。

大量の資料。

大阪の病院のシステム確認。

教育プログラムの内容把握。

指導計画。

覚えることが山ほどある。

休憩時間ですら資料を開いていることが増えた。

「紗凪、また勉強してる」

梓に呆れられるくらいには。

でも中途半端な状態で行きたくなかった。

せっかく選んでもらったんだから。

ちゃんと期待に応えたい。

そう思ってしまう。

そして忙しいのは陽貴くんも同じだった。

ドラマ撮影。

ツアー準備。

雑誌。

取材。

スケジュールは相変わらずぎっしり。

それでも私たちはできるだけ時間を作った。

仕事終わりに少しだけ会ったり。

夜中に電話したり。

数時間だけでも、一緒に過ごしたり。

離れる日が近づいているからこそ。

少しでも長く、一緒にいたかった。
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