月下ノ姫
割れる音

怒鳴り声

冷たい床

昔の記憶は、 今でも海未を追いかけてくる

流生「……海未?」

ふと、 流生の声が少しだけ優しくなる

海未は小さく首を振った

海未「平気」

そう言った時

ガラッ

教室の扉が開く

現れたのは、 天城伊織だった

シルバーアッシュの髪

冷たい目

整いすぎた顔

クラスの女子が一気に騒ぐ

だけど伊織は、 誰にも興味を示さない

真っ直ぐ海未の元へ来ると、 机へ小さな袋を置いた

海未「……何」

伊織「朝飯」

海未「いらない」

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