月下ノ姫
空気が冷える

海未は少し考えてから、 伊織の前へ歩いていく

海未「怒ってる?」

伊織「……別に」

海未「別に、じゃない」

伊織は黙る

海未にだけ、 こうやって弱い

海未「伊織」

伊織「……あいつ、お前に触れただろ」

海未「?」

伊織「近付かれるのも嫌だ」

静かな声

だけど、 感情は重い

海未は少しだけ目を瞬く

海未「……何それ」

伊織「自分でも分かってる、重いって」

流生「認めた」

伊吹「末期だな」

隼人「……」

伊織は周囲を睨む

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