好きになった人は、みんなのアイドルで 3

37話 俺なら

悠太郎くんからの返信が無い。
……忙しいのかな。

最近は、夜電話とかできてたのにな。

スマホを見つめてため息をつくと、
「彼氏?」と海斗くんが聞いてくる。

「うん、返信来なくて」

「忙しくしてるんだ」

「うん、だから全然いいんだけどね」
「仕方ないし」
「応援してるし」
自分に言い聞かせるみたいだった。

「……俺なら紬ちゃんに、そんな顔させないけど」

え、と海斗くんの顔を見る。

「俺なら、紬ちゃんに寂しい思いさせないよ」
「四六時中LINEするし、デートも毎日する」
「……俺、どう?」

ふざけた顔して自分を指さすから、つい笑ってしまう。

「大丈夫、間に合ってます」

「そっかー間に合ってるかー」
「あ、でも俺ならずっと日本にいるよ」
「たまに湘南の海行くけど」

「うん、ありがと」
笑わせてくれる海斗くんの気持ちが嬉しい。
「大丈夫、たまに返ってこなくなるの」

デビューしたら、きっともっと忙しくなる。
もうすぐ免許が取れるのに、私は何一つ成長できていなかった。
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