好きになった人は、みんなのアイドルで 3

40話 またどこかで

「忙しいところごめんね」
「卒検受かったよ!」
「あと学科試験受けたら免許取れる!」

1週間返信が来てなかったけど、悠太郎くんにLINEする。

……デビュー前で忙しくしてるのかな。
寂しいけど、頑張ってほしい。
支えられるように、もっと強くなるから。

ーー
「お世話になりました」
教官とスタッフさんに、海斗くんと挨拶をして帰る。

他愛ない話をしながら駅まで海斗くんと歩く。
……これも、最後か。やっぱりちょっと寂しい。

「ねえ、最後に飯とか行こうよ」

少し迷った。
海斗くんと、もっと話したかった。

……でも、悠太郎くんは、きっと嫌がる。

「……ごめん、行かない」

「そっか」
「彼氏、紬ちゃんにめっちゃ愛されてんな」

海斗くんが笑うから、私も笑う。

「うん、めっちゃ好きなの」
「会えなくても大好き」

「そっか」
海斗くんが、少し寂しそうな顔をした気がした。

「いつか、またどこかでね」
笑って手を振る。

「うん、またどこかで」
「路線一緒だし、会うかもしれないけど」

「そしたら声掛けてね」
「私も掛けるから」

バイバイと手を振って別れる。
……連絡先くらい、交換すれば良かった。
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