好きになった人は、みんなのアイドルで 3

46話 会いに行く

「ねえ、最近悠太郎と連絡取ってる?」
蓮くんに学食で話し掛けられる。

「全然連絡来ない」
「忙しいのかな」

「……なんかさ、違ったらアレなんだけど」
蓮くんが言いにくそうに話し始める。
「悠太郎、日本にいるのかも」

「……え?」

「なんかさ、俺の母親が悠太郎っぽい人見かけたって」
「あ、俺の実家と悠太郎の実家めっちゃ近所なんだけど」

……悠太郎くんが、日本にいる?

何も言ってくれなかった。
……どうして。

ハッとして、悠太郎くんから聞いていた事務所の名前を検索する。

韓国語の記事が何件かヒットする。
急いで翻訳する。

『経営難 新人グループのデビュー計画も白紙に』

「……これ、かも」
蓮くんに見せる。

「……俺らに、言えなかったのかな」
「でも、紬ちゃんには言えよな……」

「悠太郎くんの実家の住所教えて」
考える前に口から出ていた。
「今すぐ教えて」

「え、紬ちゃん、行く気?」

「次の授業サボって行けば、今日行って帰って来れる」

「会ってどうすんだよ」
「……悠太郎は、会いたくないのかもしれないじゃん」

「……会ってくれないかもしれないけど」
「分かんない、でも、会いに行かなきゃいけない気がする」

「ごめん次の授業サボるね」
とだけ栞にLINEして、駅まで走った。
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