好きになった人は、みんなのアイドルで 3
47話 アイドルじゃなくても
勢いで新幹線に飛び乗った。
こんなこと、したことない。
……会ってくれるかな。
……会ってくれたとして、なんて話したらいいんだろう。
分からないけど、会いに行くことしか考えられなかった。
悠太郎くんの元気な顔が見られたら、それでいい。
アイドルでも、アイドルじゃなくても、私は悠太郎くんがいい。
新幹線なのに、すごく遅く感じた。
ーー
(……この辺、だよね)
蓮くんが送ってくれた住所を頼りに悠太郎くんの家を探す。
「ASAKURA」
……あった。ここだ。
大きく息を吸い込んで、インターホンを押す。
「はーい」
と明るい女性の声がした。
「あの、朝比奈紬と言います」
「悠太郎くんの、大学の同級生で……」
「悠太郎くんに、会わせてもらえませんか」
「あらあら、ちょっと待ってね」
という声がして、玄関の扉が開く。
……この人が、悠太郎くんのお母さん。
「朝比奈さん、良かったら上がって」
優しく声を掛けてくれる。
「紅茶は好き?」
「あ、好きです。でも、あのお気遣い頂かなくて大丈夫です」
「私が勝手に押し掛けて……」
「ここに座ってて」
「悠太郎、呼んでくるからね」
素敵なティーカップ。
……お部屋も素敵。
ここで、悠太郎くんは育ったんだ。
悠太郎くんの優しさの理由が、分かった気がした。
悠太郎くんのお母さんが戻ってくる。
「ごめんね、あの子……」
「会いたくない、ですよね」
分かっていたけれど、ここまで来て会わないわけにはいかなかった。
「あの、ドア越しに、お話だけでもさせてください」
こんなこと、したことない。
……会ってくれるかな。
……会ってくれたとして、なんて話したらいいんだろう。
分からないけど、会いに行くことしか考えられなかった。
悠太郎くんの元気な顔が見られたら、それでいい。
アイドルでも、アイドルじゃなくても、私は悠太郎くんがいい。
新幹線なのに、すごく遅く感じた。
ーー
(……この辺、だよね)
蓮くんが送ってくれた住所を頼りに悠太郎くんの家を探す。
「ASAKURA」
……あった。ここだ。
大きく息を吸い込んで、インターホンを押す。
「はーい」
と明るい女性の声がした。
「あの、朝比奈紬と言います」
「悠太郎くんの、大学の同級生で……」
「悠太郎くんに、会わせてもらえませんか」
「あらあら、ちょっと待ってね」
という声がして、玄関の扉が開く。
……この人が、悠太郎くんのお母さん。
「朝比奈さん、良かったら上がって」
優しく声を掛けてくれる。
「紅茶は好き?」
「あ、好きです。でも、あのお気遣い頂かなくて大丈夫です」
「私が勝手に押し掛けて……」
「ここに座ってて」
「悠太郎、呼んでくるからね」
素敵なティーカップ。
……お部屋も素敵。
ここで、悠太郎くんは育ったんだ。
悠太郎くんの優しさの理由が、分かった気がした。
悠太郎くんのお母さんが戻ってくる。
「ごめんね、あの子……」
「会いたくない、ですよね」
分かっていたけれど、ここまで来て会わないわけにはいかなかった。
「あの、ドア越しに、お話だけでもさせてください」