好きになった人は、みんなのアイドルで 3

50話 受け止める

「……悠太郎くん」

こんな顔、初めて見た。

「……紬ちゃん、ごめん」
悠太郎くんが俯く。

「謝ることないよ、なんにも」
近付いて、抱き締める。
……ちょっと、痩せた。

少し間があって、そっと背中に手が回る。
「……ごめん」

「大好きだよ、悠太郎くん」
「悠太郎くんが、アイドルでも、アイドルじゃなくても」
「アイドルを目指してても、例え気持ちが変わっちゃっても」
「変わらず大好きだよ」

啜り泣く声が聞こえる。
肩が濡れるのを感じる。

……悠太郎くんが泣く時は、私が抱き締めたい。
絶対に、これからも、ずっと。

「ごめん、ほんとにごめん……」

謝り続ける悠太郎くんを、抱き締めることしかできなかった。
何を言っても、悠太郎くんは謝るだろうと思った。

ただただ、抱き締めた。
私の体全部で、悠太郎くんを受け止めたかった。
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