Color and Lights

条野side

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「……。」

冬の寒さと正反対の暑さを実感しながら夜道を歩く。いつもなら落ち着いて帰れるのだが……完全にキャパオーバーだ。

食事に誘ったのも、送り届けると言ったのも自分で、てっきり彼女は私に興味など無いのかと思っていた。

それなのに……だ。
帰り際、彼女が……。いや、期待してはダメだ。少しずつ、ゆっくり、進んでいけばいい。冬の風を噛み締めながら、家に帰った。

――次の日。

さて、何処に行きましょうかねぇ……。

今日会いに行くと言ったからには準備はしっかりしておかないといけない。

昨日みたいに私が決めておく方がいいのか、彼女と決める方がいいのか……。彼女と一緒に決めるのは楽しそうですし、そっちにしてみましょうかね。無理そうだったら私が決めればいい話ですし……。

そう思い、今日の業務を開始する。
フリーターの栄養士は依頼された人の食事のバランスを確認したり、それぞれ個々人の目標に向かって指導したり……。自分で働く時間を調整できるのが良いところだ。

今はAIの開発が進んだお陰で目が見えない私でも一人で働くことができる。
……ほんと、便利な世の中になりましたねぇ……。心の中で一息つきながらしみじみと感じる。

ただ、困ることが多くあるのも事実だ。AIが完璧という訳でもないから、間違えて判断して、怒られる事もある。
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