【執着兄弟の溺愛シリーズ】エリート救急医は契約結婚した妻を極上の執着愛で囲い込む
「あの、でもどうして私なんでしょうか?」
おずおずと尋ねる
「河合さんは彼とは正反対な性格だし、気が合うんじゃないかと思ってね。それに、以前君のおばあさんが言っていたんだ。『早く小春ちゃんの花嫁姿がみたいの』ってね」
祖母と若菜のかかりつけは、この病院だ。何度もお世話になっているため、矢崎先生とも親交がある。
「祖母がそんなことを……」
ポツリと呟く。
確かにこの間も『小春ちゃんが旦那さんを見つけて結婚してくれたら嬉しいわぁ』と言っていた。
妹の若菜もそうだ。自身が大学進学を考える代わりに、私に結婚して欲しいという交換条件をつけてきた。祖母も若菜も私が結婚して女性としての幸せを手に入れることを強く望んでいる。
私自身も幸せそうな両親を間近で見て結婚に対しての憧れもある。相手さえいれば、結婚したいと常々思っている。
大人になればいつかはお相手が見つかり自然と結婚できると思っていたけれど、今の今まで男性とのご縁はなかった。
母が亡くなってからは若菜と祖母を支えながら生きるのに精一杯で男性にうつつを抜かす心の余裕がなかったというのもある。
もしも私が結婚すれば、ふたりはきっと安心してくれるだろう。
今すぐ結婚は無理だとしても、まずは男性との関わりを持たねば話にならない。
「とりあえず、まずはふたりきりで食事でもどう?」
堅物人間とは言っていたが、尊敬する矢崎院長が勧めてくれる男性ならばきっと素敵な方に違いない。
「分かりました。私で良ければぜひ」
「ありがとう。彼も喜ぶよ」
私の返事に院長は何故か満足げに微笑んだ。
話はトントン拍子に進んだ。
話をもらった十日後の今日、私は院長から紹介された男性と会うことになった。
男性とふたりきりで食事に行くなんて初めての経験で、昨晩は緊張してなかなか眠りにつくことができなかった。
一通りの家事を済ませた後、出かける準備を始める。
洗面所で髪を緩く巻いていると、私に気付いた若菜が近付いてきた。
「お姉ちゃん、オシャレしてどこいくの~? まさかデート~?」
茶化すような若菜の言葉に照れくさくなる。
「ちょっと人に会うの」
「それ誰⁉」
「秘密」
「え~、意味深すぎるっ! 絶対男の人じゃん! ねえ、おばちゃん聞いて~!」
若菜はキャーと悲鳴混じりに叫びながら祖母の元へ駆けて行く。
今日は食事をするだけとはいえ、お互いに気に入れば今後お付き合いする可能性だってあるだろう。
そのためにも第一印象は大切だと、背中まである髪を緩く巻いてハーフアップにしいつもより丁寧にメイクを施した。
服は綺麗めな白いブラウスに薄手のベージュのカーディガン、それにふんわりとしたチェックのロングスカートを合わせる。
十二時に駅近くのカジュアルイタリアンのお店で待ち合わせになっていたが、予定よりも早く着けるように余裕を持って家を出た。
おずおずと尋ねる
「河合さんは彼とは正反対な性格だし、気が合うんじゃないかと思ってね。それに、以前君のおばあさんが言っていたんだ。『早く小春ちゃんの花嫁姿がみたいの』ってね」
祖母と若菜のかかりつけは、この病院だ。何度もお世話になっているため、矢崎先生とも親交がある。
「祖母がそんなことを……」
ポツリと呟く。
確かにこの間も『小春ちゃんが旦那さんを見つけて結婚してくれたら嬉しいわぁ』と言っていた。
妹の若菜もそうだ。自身が大学進学を考える代わりに、私に結婚して欲しいという交換条件をつけてきた。祖母も若菜も私が結婚して女性としての幸せを手に入れることを強く望んでいる。
私自身も幸せそうな両親を間近で見て結婚に対しての憧れもある。相手さえいれば、結婚したいと常々思っている。
大人になればいつかはお相手が見つかり自然と結婚できると思っていたけれど、今の今まで男性とのご縁はなかった。
母が亡くなってからは若菜と祖母を支えながら生きるのに精一杯で男性にうつつを抜かす心の余裕がなかったというのもある。
もしも私が結婚すれば、ふたりはきっと安心してくれるだろう。
今すぐ結婚は無理だとしても、まずは男性との関わりを持たねば話にならない。
「とりあえず、まずはふたりきりで食事でもどう?」
堅物人間とは言っていたが、尊敬する矢崎院長が勧めてくれる男性ならばきっと素敵な方に違いない。
「分かりました。私で良ければぜひ」
「ありがとう。彼も喜ぶよ」
私の返事に院長は何故か満足げに微笑んだ。
話はトントン拍子に進んだ。
話をもらった十日後の今日、私は院長から紹介された男性と会うことになった。
男性とふたりきりで食事に行くなんて初めての経験で、昨晩は緊張してなかなか眠りにつくことができなかった。
一通りの家事を済ませた後、出かける準備を始める。
洗面所で髪を緩く巻いていると、私に気付いた若菜が近付いてきた。
「お姉ちゃん、オシャレしてどこいくの~? まさかデート~?」
茶化すような若菜の言葉に照れくさくなる。
「ちょっと人に会うの」
「それ誰⁉」
「秘密」
「え~、意味深すぎるっ! 絶対男の人じゃん! ねえ、おばちゃん聞いて~!」
若菜はキャーと悲鳴混じりに叫びながら祖母の元へ駆けて行く。
今日は食事をするだけとはいえ、お互いに気に入れば今後お付き合いする可能性だってあるだろう。
そのためにも第一印象は大切だと、背中まである髪を緩く巻いてハーフアップにしいつもより丁寧にメイクを施した。
服は綺麗めな白いブラウスに薄手のベージュのカーディガン、それにふんわりとしたチェックのロングスカートを合わせる。
十二時に駅近くのカジュアルイタリアンのお店で待ち合わせになっていたが、予定よりも早く着けるように余裕を持って家を出た。