【執着兄弟の溺愛シリーズ】エリート救急医は契約結婚した妻を極上の執着愛で囲い込む
「かつて自分がしてもらったように、緊急性の高い事故や病気で病院に運び込まれてくる患者の命を救いたいと思ったんだ」
「うわぁ、素敵……! 尊敬しちゃう」
若菜ちゃんに手放しで褒められて反応に困る。
「武尊さんね、前に貧血を起こして倒れた女性を助けたことがあるの。その時の姿、すごくカッコよかったの! まるでヒーローみたいだったのよ」
小春は自分のことのように嬉しそうに話す。
あの日、待ち合わせ場所へ向かう途中に女性が倒れた現場に出くわした。すると、倒れかける女性を庇うようにもうひとりの女性が尻もちを付いた。
駆け寄ると、偶然にも助けに入った女性は小春だった。
咄嗟に人を助けられる人は意外と少ない。そんな中、彼女は慌てながらも倒れた女性を必死に介抱しようとしていた。その姿に『変わらないな……』と俺は胸を打たれた。
「救急医として病院で働く武尊さんの姿は見たことがないけど、きっと普段もああやって患者さんに真摯に寄り添っているんでしょうね」
優しく微笑まれくすぐったい気持ちになる。
「褒められることはしていない。医者として当たり前のことをしたまでだ」
そう言った後でハッとする。せっかく褒めてもらっているのに感じの悪い言い方になってしまった。
俺は昔から寡黙で感情を表に出すことが苦手だ。そのせいで院内で看護師から『鉄仮面』と呼ばれているのも知っている。
誰に悪口を言われようと、嫌われようと一向に構わないし興味もない。けれど、小春だけは嫌だ。彼女にだけは嫌われたくない。
「武尊さんってすごいなぁ~! カッコいい! お姉ちゃんが惚れちゃうのも無理ないよ!」
「本当にカッコいいわよね」
俺の心配に反して、キラキラと目を輝かせる若菜ちゃんに小春が続く。
気にしていないようでよかったと胸を撫で下ろした時、はたと冷静になる。
待ってくれ。今……小春は俺のことを『カッコいい』と言ったのか……?
何気なく放たれたであろう小春の言葉に、胸を鷲掴みにされたような感覚に陥る。小春のたった一言に俺は喜びを抑えきれない。緩みそうになる口元を隠すように奥歯を痛いぐらいに噛みしめ、必死に気持ちを落ち着かせた。
「うわぁ、素敵……! 尊敬しちゃう」
若菜ちゃんに手放しで褒められて反応に困る。
「武尊さんね、前に貧血を起こして倒れた女性を助けたことがあるの。その時の姿、すごくカッコよかったの! まるでヒーローみたいだったのよ」
小春は自分のことのように嬉しそうに話す。
あの日、待ち合わせ場所へ向かう途中に女性が倒れた現場に出くわした。すると、倒れかける女性を庇うようにもうひとりの女性が尻もちを付いた。
駆け寄ると、偶然にも助けに入った女性は小春だった。
咄嗟に人を助けられる人は意外と少ない。そんな中、彼女は慌てながらも倒れた女性を必死に介抱しようとしていた。その姿に『変わらないな……』と俺は胸を打たれた。
「救急医として病院で働く武尊さんの姿は見たことがないけど、きっと普段もああやって患者さんに真摯に寄り添っているんでしょうね」
優しく微笑まれくすぐったい気持ちになる。
「褒められることはしていない。医者として当たり前のことをしたまでだ」
そう言った後でハッとする。せっかく褒めてもらっているのに感じの悪い言い方になってしまった。
俺は昔から寡黙で感情を表に出すことが苦手だ。そのせいで院内で看護師から『鉄仮面』と呼ばれているのも知っている。
誰に悪口を言われようと、嫌われようと一向に構わないし興味もない。けれど、小春だけは嫌だ。彼女にだけは嫌われたくない。
「武尊さんってすごいなぁ~! カッコいい! お姉ちゃんが惚れちゃうのも無理ないよ!」
「本当にカッコいいわよね」
俺の心配に反して、キラキラと目を輝かせる若菜ちゃんに小春が続く。
気にしていないようでよかったと胸を撫で下ろした時、はたと冷静になる。
待ってくれ。今……小春は俺のことを『カッコいい』と言ったのか……?
何気なく放たれたであろう小春の言葉に、胸を鷲掴みにされたような感覚に陥る。小春のたった一言に俺は喜びを抑えきれない。緩みそうになる口元を隠すように奥歯を痛いぐらいに噛みしめ、必死に気持ちを落ち着かせた。