【執着兄弟の溺愛シリーズ】エリート救急医は契約結婚した妻を極上の執着愛で囲い込む
「そっか。これからも仲良くな」
藍沢はふっとわずかな笑みを浮かべると、俺の肩をトントンッと叩いて医局から出て行った。
ソファに深くもたれかかって大きく息を吐き出す。今まで俺の日常の大半を仕事が占めていた。絶え間なく鳴り響くコールと患者に繋がる機械の電子音に心休まることはほとんどなかった。けれど、小春と結婚してから心境に変化が生まれた。
できる限り小春と一緒に過ごしたいと、仕事を終えると医局に残らず、すぐに帰宅するようになった。
彼女の存在は俺の生活に活力と潤いを与えてくれている。
これから先もずっと彼女と一緒にいたい。
けれど、ここ最近彼女の身の周りで不審なことが起こり始めた。
あの無言電話がどうしても気になるのだ。
純粋な小春はあの電話をただの間違い電話だと信じて疑ってはいなかったようだが、きっとそうではない。
相手が誰であるか、大体の予想はついている。
小春の身に危険が及ぶ前にその芽は摘んでおくべきたと、いくつかの策は講じたが心配は尽きない。
俺はポケットから私用のスマホを取り出し、一緒に出掛けた時に撮った小春の写真を見つめる。
優しく微笑むその姿を見ているとつい頬が緩みそうになってしまうから困ったものだ。
画面に映る小春を見ていると、当直の疲れが吹っ飛んでいくようだ。
すると、胸に入れていた院内用の携帯が鳴った。
「はい」
『氷室先生、急患来ます! お願いします!』
耳に携帯を当てると、看護師の声が鼓膜を震わせる。
「了解」
俺は半袖の黒いスクラブの上に脱ぎ捨てていた白衣を羽織り慌ただしく医局を後にした。
「はぁ……終わった……」
仕事を終え、重たい体を引きずるようにして更衣室へ向かい着替えを済ませる。
ロッカーの中には小春へ渡すために買ったネックレスが入れられている。結婚指輪はスムーズに渡せたが、これはどうやって渡そうかと思い悩む。
小春をイメージして作ってもらったオーダーメイドのネックレス。こんな物を渡したら重いだろうかと考え、なかなか渡すタイミングを逸していた。
けれど、自分の想いを小春へ伝えたい。少しずつでも小春との距離を縮めていきたい。
そしていつか、本当の夫婦になれたら……。
俺はネックレスの入った紙袋を手にロッカーを閉める。
今日、このネックレスを渡しながら、小春への想いを伝えようと決意を固める。
そして、あのパーティの日のことをきちんと小春に話そう。
雰囲気に流されたわけではないと誤解を解かねば。
俺はそう心に決めて、更衣室を出た。
藍沢はふっとわずかな笑みを浮かべると、俺の肩をトントンッと叩いて医局から出て行った。
ソファに深くもたれかかって大きく息を吐き出す。今まで俺の日常の大半を仕事が占めていた。絶え間なく鳴り響くコールと患者に繋がる機械の電子音に心休まることはほとんどなかった。けれど、小春と結婚してから心境に変化が生まれた。
できる限り小春と一緒に過ごしたいと、仕事を終えると医局に残らず、すぐに帰宅するようになった。
彼女の存在は俺の生活に活力と潤いを与えてくれている。
これから先もずっと彼女と一緒にいたい。
けれど、ここ最近彼女の身の周りで不審なことが起こり始めた。
あの無言電話がどうしても気になるのだ。
純粋な小春はあの電話をただの間違い電話だと信じて疑ってはいなかったようだが、きっとそうではない。
相手が誰であるか、大体の予想はついている。
小春の身に危険が及ぶ前にその芽は摘んでおくべきたと、いくつかの策は講じたが心配は尽きない。
俺はポケットから私用のスマホを取り出し、一緒に出掛けた時に撮った小春の写真を見つめる。
優しく微笑むその姿を見ているとつい頬が緩みそうになってしまうから困ったものだ。
画面に映る小春を見ていると、当直の疲れが吹っ飛んでいくようだ。
すると、胸に入れていた院内用の携帯が鳴った。
「はい」
『氷室先生、急患来ます! お願いします!』
耳に携帯を当てると、看護師の声が鼓膜を震わせる。
「了解」
俺は半袖の黒いスクラブの上に脱ぎ捨てていた白衣を羽織り慌ただしく医局を後にした。
「はぁ……終わった……」
仕事を終え、重たい体を引きずるようにして更衣室へ向かい着替えを済ませる。
ロッカーの中には小春へ渡すために買ったネックレスが入れられている。結婚指輪はスムーズに渡せたが、これはどうやって渡そうかと思い悩む。
小春をイメージして作ってもらったオーダーメイドのネックレス。こんな物を渡したら重いだろうかと考え、なかなか渡すタイミングを逸していた。
けれど、自分の想いを小春へ伝えたい。少しずつでも小春との距離を縮めていきたい。
そしていつか、本当の夫婦になれたら……。
俺はネックレスの入った紙袋を手にロッカーを閉める。
今日、このネックレスを渡しながら、小春への想いを伝えようと決意を固める。
そして、あのパーティの日のことをきちんと小春に話そう。
雰囲気に流されたわけではないと誤解を解かねば。
俺はそう心に決めて、更衣室を出た。