【執着兄弟の溺愛シリーズ】エリート救急医は契約結婚した妻を極上の執着愛で囲い込む
『どうしてだって? 先に僕を裏切ったのは小春ちゃんだよ? あんなに親切にしてあげたのに、僕じゃない男と結婚するなんて。そんなの許せないよ!』
その時ピンッときた。
何度もかかって来た無言電話も診療所のポストに届いた怪文書も全部山田さんの仕業に違いない。
山田さんはアパートのオーナーとして私達家族を気にかけてくれた。その厚意を山田さんの優しさだとありがたく思っていたけれど、下心があったなんて……。
「私のネックレスを返してください。あれは夫がくれた大切な物なんです」
スマホを握りしめる手に力がこもる。
『じゃあ、今から会おう。もちろんふたりっきりでね。そうしたら返してあげる』
懇願する私に山田さんはそう告げた。
山田さんとふたりきりで会えば何をされるか分からない。とはいえ、あのネックレスは武尊さんからもらった大切なプレゼントで、絶対に取り返さなくてはいけない。
八方塞がりな状況になりながらも、最善の方法を模索する。
すると、診療所の前の道路に車が横付けされた。傘を差して降りてきたのは電話の相手である山田さんだった。
山田さんは私の前まで歩み寄りにやりと笑った。
「車に乗って?」
「どうして私がここにいると分かったんですか……?」
「ネックスを探しにここへ戻ってくると思ったんだ。僕は小春ちゃんのことなら何でもお見通しだよ」
山田さんの言葉に恐怖を覚えて足が震える。
「け、警察を呼びますよ……?」
「あはははっ。警察を呼んでどうする気? ネックレスを失くしたぐらいじゃ警察は取り合ってくれないよ。それに、小春ちゃんが変な真似をしたら二度とネックレスが戻ってくることはないからね?」
「私を脅すんですか……?」
「素直に小春ちゃんが言うことを聞いてくれれば悪くはしないよ。びしょ濡れじゃないか。さあ、早く車に乗って」
山田さんが迫る。
武尊さんがくれたネックレスを取り戻すためだ。
そのためなら、私は――。
グッと奥歯を噛み締めて車に向かって一歩を踏み出そうと時だった。
その時ピンッときた。
何度もかかって来た無言電話も診療所のポストに届いた怪文書も全部山田さんの仕業に違いない。
山田さんはアパートのオーナーとして私達家族を気にかけてくれた。その厚意を山田さんの優しさだとありがたく思っていたけれど、下心があったなんて……。
「私のネックレスを返してください。あれは夫がくれた大切な物なんです」
スマホを握りしめる手に力がこもる。
『じゃあ、今から会おう。もちろんふたりっきりでね。そうしたら返してあげる』
懇願する私に山田さんはそう告げた。
山田さんとふたりきりで会えば何をされるか分からない。とはいえ、あのネックレスは武尊さんからもらった大切なプレゼントで、絶対に取り返さなくてはいけない。
八方塞がりな状況になりながらも、最善の方法を模索する。
すると、診療所の前の道路に車が横付けされた。傘を差して降りてきたのは電話の相手である山田さんだった。
山田さんは私の前まで歩み寄りにやりと笑った。
「車に乗って?」
「どうして私がここにいると分かったんですか……?」
「ネックスを探しにここへ戻ってくると思ったんだ。僕は小春ちゃんのことなら何でもお見通しだよ」
山田さんの言葉に恐怖を覚えて足が震える。
「け、警察を呼びますよ……?」
「あはははっ。警察を呼んでどうする気? ネックレスを失くしたぐらいじゃ警察は取り合ってくれないよ。それに、小春ちゃんが変な真似をしたら二度とネックレスが戻ってくることはないからね?」
「私を脅すんですか……?」
「素直に小春ちゃんが言うことを聞いてくれれば悪くはしないよ。びしょ濡れじゃないか。さあ、早く車に乗って」
山田さんが迫る。
武尊さんがくれたネックレスを取り戻すためだ。
そのためなら、私は――。
グッと奥歯を噛み締めて車に向かって一歩を踏み出そうと時だった。