【執着兄弟の溺愛シリーズ】内緒の三つ子を出産したら、執念で見つけ出した凄腕パイロットから重たい独占愛を刻み込まれる
「あの時、私が翔真さんから逃げずに話を聞いていたら……。どんなに謝っても償いにはならないと思います。でも、翔真さんが私に望むことなら何だってします」
「本当に? 何だってするんだね?」
「はい。それが翔真さんに対する誠意だと思うので」
 私はわずかに俯いて膝の上の拳をギュッと握りしめる。
「だからといって今さら翔真さんに責任をとって欲しいと考えているわけではありません。これからも私がひとりで子どもたちを――」
「――ダメだ」
 すると、翔真さんが私の言葉を遮った。
「凛花ひとりで育てるなんて、そんなの絶対に許さない」
「え……?」
 翔真さんの言葉に顔を持ち上げる。
「三年間、俺がどれだけ必死になって君を探し回ったか……。ようやくこうして会えたんだ。俺は二度と凛花を手放すつもりはないよ。もちろん、子どもたちもね」
「翔真さん……」
 彼は私に目を向けて、訴えかけるような熱い眼差しを向ける。
「この三年間、凛花を忘れた日なんて一日たりともない。今もあの時と気持ちは変わっていない。だから、もう一度やり直そう」
 告白された時と同じように真っすぐ私を見つめる彼に胸が打ち震える。
「でも、私は翔真さんに愛される権利なんてありません……。私の誤解で翔真さんから子どもたちと過ごす時間を奪ってしまったんだから……」
 堪えていた感情が一気に沸き上がり、ギュッと唇を噛みしめて耐える。
 すると、そんな私の手を翔真さんはそっと握った。
「凛花」
 まるで子どもに言い聞かせるような優しい口調だった。 
「どんなに悔やんでも過去は変えられない。でも、俺達には未来があるんだ」
「でも……」
 すぐには決断できず口ごもる。
もしも翔真さんとやり直すのだとしたら、子どもたちの気持ちを第一に考えてあげなければならない。
 三人は突然現れた翔真さんを父親として受け入れてくれるだろうか……。
 この子たちを身ごもり産むと決めた時、必ず幸せにすると誓った。だから、子どもたちにとって最善の選択をしたい。
「子どもたちのことが気になる?」
 すると、翔真さんは私の気持ちを見透かしたようにそう尋ねた。
「……はい」
「凛花の気持ちは分かるよ。突然知らない大人が現れてパパだと言ったら子どもたちもきっと困惑すると思う。でも、俺は三つ子の父親だ。だから、凛花はもちろん、子どもたちも俺が必ず幸せにする。俺と家族になろう」
 その言葉に感動して胸が打ち震える。涙ぐむ私の体を翔真さんは力強く抱きしめた。
「しょ、翔真さん……。人に見られちゃいますよ……!」
 公園内に人はいないけれど公共の場で抱き締め合うなんて。
 恥ずかしくなって両手で彼の胸を押すも、翔真さんは腕を緩めようとしない。
 それどころか逃れようとする私を離さないとばかりにきつく抱きしめる。
「誰に見られたって構わない。三年……三年もかかったんだ……。もう二度と離さない。もしまたどこかへ逃げたとしても、どんな手を使っても必ず見つけ出すから」
 その言葉からは三年分の重みを感じる。
途方もない時間を費やし、彼は私を執念で見つけ出したのだ。普通なら怖いと感じてしまうほどの濃厚な愛の表現が甘い痺れとなり体を駆け巡る。
「分かりました。もう翔真さんから逃げたりしません」
「本当だね? 約束だよ」
「はい」
 腕を解くと、翔真さんはすかさずスマホを取り出した。
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