【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
寺巻は「俺の分も作ってくれる奥さんは、やっぱりできた人なんだねー」とサンドイッチにかぶりつく。
「ん、めっちゃうまっ!」
「美味いか。良かったな」
「四之宮の奥さんじゃなくて、俺の奥さんになってほしいくらいだわー」
「はっ?」
何だ、今の聞き捨てならない言葉は?
「ってのは冗談だけど。 でも、マジで美味いよ」
「舞美絵はなんでも作ってくれるし、何作っても全部美味いからありがたい」
「このタマゴサンド格別に美味いね。下手したら、コンビニのより美味いかも」
寺巻はあっという間にサンドイッチを食べ尽くした。
「そりゃあ良かったな。 舞美絵も喜ぶと思うわ」
「本当、お前はいい奥さん捕まえたんだな。お前ののことを大事にしてくれる感じ、すごくするし」
「俺の方が、大事にしたいって思うのかもしれないけどな」
寺巻は俺の顔を見て「大事にしたいって思う気持ちは、大切なんだろ?」と口にする。
「まあ、そうだな。 夫婦ってのもあるけど……俺が舞美絵のこと愛してるから、大事にしなきゃっていつも感じる」
「へえ? そんなに愛してるんだ?」
水を飲む寺巻に向かって、俺は「お前も結婚すればわかるよ。妻を大事にしなきゃって感じる気持ちとか、愛したい気持ちとかな」と話すと、寺巻は「愛ねえ……」と呟く。
「愛なんて、俺にはまだよくわかんないけどさ、知りたくなったよ。愛がどういうものなのか」
「いずれわかるさ。 なんなら、俺が愛について教えてやろうか?」
「結構だ。余計なお世話だ」
なんだかんだと、寺巻は俺が結婚して良かったと思っているんだろう。 俺の表情とかが変わったってよく言っているし。
「あ、そうそう」
「ん?」