【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
寺巻は「一週間後なら、四之宮ん家行けるよ」と俺に言ってくる。
「は?」
「おいおい、忘れたのかよ? 四之宮ん家でご飯ご馳走してくれるんだろ?」
「ああ……」
完全に忘れてた……。そういや、そんな話してたっけ。
「お前、まさか俺が忘れてるとか思ってたのか?」
「いや、そんなことはないけど……」
覚えてたのか……。なんで忘れてくれなかったんだ、寺巻よ。
「一週間後、四之宮ん家行っていい? ちょうど金曜日の夜なら空いてるし」
「……わかった。舞美絵に聞いてみるな」
「おう、楽しみにしてるわ」
コイツが家に来たら絶対に根掘り葉掘り聞いてきそうだな……。舞美絵に余計なこと言わないように見張っておかないとな。
「特に苦手なものとか、アレルギーとかないか?」
俺がそう聞くと、寺巻は「アレルギーはないけど、ピーマンが苦手」と答えた。
「お前、ピーマン苦手なのか? 子供みたいだな」
「だってピーマン苦くない?」
「その苦味が美味いのにな」
「えー、俺は絶対に無理」
俺はスマホを取り出すと舞美絵に寺巻がピーマンが苦手なことを送っておいた。
「後苦手なものは?」
「んー、強いて言うならナス?」
「お前、ナスも苦手なのかよ」
寺巻は「ナスはちょっと食感が苦手なんだよね」と嫌そうな顔をしている。
「そうか。ナスな」
ナスも苦手らしいと舞美絵にメッセージを送ると、了解というスタンプが返ってくる。
「ちなみに俺の好物は、肉だよ」
「だろうな」
確かに寺巻はよく、張り込みの時やおとり捜査の時は焼肉が食べたいと言っていた。 焼肉かラーメンの二択が多い気もするが、ラーメンは昔よく一緒に食べに行った記憶がある。