【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「ちなみに四之宮は、奥さんの手料理で何が一番好きなの?」

「一番好きなもの? そうだな……まあ、全部美味いけど」

 一番好きな舞美絵の料理はなんだろうな。 色々食べてるけど、全部美味いから選べない気がする。

「強いて言うなら?」

「強いて言うなら? そうだな……唐揚げとチキン南蛮かな」

 俺がそう答えると、寺巻は「お前も結局、肉が好きなんだな」と俺に言ってくる。

「まあ、肉は好きだろ?みんな」

「でもわかるわ。チキン南蛮って美味いよなー」

「ああ、美味いな」

 俺は舞美絵が作ってくれたチキン南蛮があまりにも美味かったから、びっくりしたくらいだ。
 あんなにチキン南蛮って美味いのか、と感動したくらいだし。 

「でも、とんかつも美味いんだよなー」

「とんかつも作ってくれるんだ、奥さん」

「ああ、たまにだけど」

 寺巻は羨ましいのか、「とんかつ作ってくれる奥さんって、本当に素晴らしいよな」と口にする。

「舞美絵は結構料理にはこだわりがあってさ、チキン南蛮のタルタルも自分で作ってるんだ」

「すごいな、タルタルも作るのか?」

「そのタルタルがめちゃ美味い」

 俺がそう話すと、寺巻はチキン南蛮が食べたくなったようで「なんかチキン南蛮が食べたい気分になってきた」と言ってくる。

「食べたいか?チキン南蛮」

「食べたいに決まってるだろ」

「じゃあ今日のお昼は、チキン南蛮でも食べに行くか」

「お、賛成ー」

 俺たちは今日は張り込みやおとり捜査ではなく、覚醒剤を所持していたとして現行犯逮捕された一人の男の取調を担当することになっていた。
 
「そういや、今日の取調って十三時からだよな?」

「ああ、覚醒剤所持で逮捕された?」
< 110 / 127 >

この作品をシェア

pagetop