【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
その一瞬ですり替えられたとしたら、犯人がすぐ近くにいたということになる。 だが目撃者が今のところ、見つかっていない。
「とりあえず、片っ端から聞き込みだな」
「俺はあっち側に行く」
「じゃあ俺は、こっちに行く」
今はとにかく、何かしらの情報を掴みたい。白か黒かハッキリさせるには、とにかく調べるしかない。
✱ ✱ ✱
「ただいま」
「おかえりなさい、賢哉さん」
仕事を終えて帰宅した俺を、舞美絵が出迎えてくれた。
「まだ起きてたのか? 先寝てて良かったのに」
「……一人じゃ、眠れないから」
舞美絵のそのちょっとだけ寂しそうな顔を見て、俺は舞美絵を抱き締めていた。
「賢哉さん……?」
「遅くなって、ごめん」
「ううん……私が待っていたくて、賢哉さんのこと」
本当に舞美絵は、素敵な妻だ。 こんな俺を癒やしてくれる、そんな存在だ。
「ご飯、食べた?」
「ああ、食べてきた」
「今日仕事遅くなるって言ってたけど、思ったより早く帰ってきてくれた」
舞美絵は「お仕事、お疲れ様でした」と微笑んででくれた。
「ありがとう、舞美絵。 もう寝たら?」
「うん……でも、賢哉さんと一緒に寝たい」
舞美絵がそんなにもかわいいことを言ってくるから、俺は思わず「わかった。 先にシャワー浴びてくるから、ちょっと待っててな」と舞美絵の頭を撫でる。
「うん……ベッドで待ってるね」
「ああ、待ってて。すぐ浴びてくるから」
舞美絵のおでこにキスを落とすと、舞美絵は寂しそうな背中を見せて寝室へと入っていく。
「本当、かわいすぎるな……」
舞美絵が時々見せる、あのトロンとした目が妙にかわいくて見えて、俺を困らせるんだ。