【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「舞美絵ちゃんに、一つ聞いてもいい?」

「はい。なんでしょう?」

 寺巻さんは私に「舞美絵ちゃんはさ、四之宮のこどこが好きなの?」と聞いてくれた。

「ゴホッ……」

 お茶を飲んでいた賢哉さんは、びっくりしたのかゴホゴホと咳き込んでしまったようだ。

「大丈夫?賢哉さん」

「お前、舞美絵に何を聞いてんだよ」

 寺巻さんは「別に変なことは聞いてないよ?」と賢哉さんを見ていた。

「余計なこと聞くなよ」

「全然余計なことじゃないよ。 ね?舞美絵ちゃん」

「えっ?」

 え、私?と思っていると、賢哉さんは「お前、舞美絵のこと困らせるなよ」と寺巻さんを見ている。

「ごめん、困らせた?」

「い、いえ……そんなことは」

 そう答えると、寺巻さんは「ほら、困ってないってさ」と微笑んでいる。

「舞美絵、コイツに構わなくていいからな」
 
「えー、それはひどくない?」

 そんな二人を見ていると、やっぱり微笑ましい。

「ふふふ。 本当に仲がいいんですね、お二人は」

「そう?」

「どこがだ。コイツがウザ絡みしてくるせいだろ」

 でもそんな賢哉さんの表情も、いつもより明るい気がするから、やっぱり寺巻さんといると心が開いてるんだろうな。
 
「え、俺ウザ絡みしてた?」

「いえ、そんなことないですよ。 楽しいですし」

「ほら、舞美絵ちゃんは楽しいってよ」

「……ったく、調子がいいなお前は」

 賢哉さんはやっぱり楽しいみたいで、嬉しそうに笑っている。

「そうだ。ケーキ買ったので、みんなで食べましょう」

「え、ケーキ? めっちゃ嬉しい」

「ケーキでそんなに喜ぶなんて、お前は子供だな」

「俺、甘いもの好きだからね」

「知ってる」
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