【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


 少しして食器の片付けを始める私に、賢哉さんは「舞美絵」と私の名前を呼ぶ。

「ん?」

「今日は、本当にありがとうな」

「え? どうしたの?」

 賢哉さんは食器をシンクに付けながら「いや、俺たちのためにあんなに作ってくれて、ありがとう」と微笑む。

「気にしないでよ。私も楽しかったし」

「本当に優しいな、舞美絵は」

「賢哉さんだって、優しいよ」

「そりゃあ、夫だしな」

 そんな会話をキッチンでしていると、それを見た寺巻さんが「おーい、イチャイチャするなー」と声をかけてくる。

「別にイチャイチャしてないぞ」

「してただろ。俺もいること忘れるなよ」

「ごめんごめん、忘れてたわ」

「おいっ!」

 本当に寺巻さんがいると、楽しい。 二人でも楽しいけど、寺巻さんがいると余計に楽しくなる。
 二人は相棒だけど、まるで親友のようにも見える。

「賢哉さん、ケーキ食べよっか」

「そうだな」

 冷蔵庫からケーキを取り出してお皿に三人分乗せると、リビングへと運んだ。

「うわ、めっちゃ美味そうなケーキだね」

「最近見つけたケーキ屋さんがあって、ずっと気になってたんです」

「いただきます」

「いただきます」

 ケーキを口にすると、甘い香りが口の中に広がってすごく美味しい。

「んー!美味しい」

「うん、美味いな」

 賢哉さんもケーキが美味しいみたいで、頷きながら食べていた。

「めっちゃ美味いね、甘さとか最高だね」
  
「はい。すごく美味しいです」

「ケーキとか、久しぶりに食べた気がするな」

 美味しいケーキを三人で食べて、のんびりと過ごした。

「舞美絵ちゃん、四之宮って家では無愛想じゃない?」

「全然ですよ。すごく優しいです」
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