【完結】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
「四之宮さん、これから定期的に検診に来ていただくことになりますが、何か体調面などで気になることがあれば、いつでも相談に来てくださいね」
「はい。 ありがとうございました」
一日入院をした私は、退院した。
「舞美絵」
「……賢哉さん、来てくれたの?」
病院を出ようとした時、賢哉さんが迎えに来てくれた。
「当たり前だろ。迎えに行くって言っただろ?」
「ありがとう、賢哉さん」
賢哉さんは「体調は、もう大丈夫か?」と心配してくれる。
「うん、もう大丈夫だよ」
「そっか」
妊娠のこと、話した方がいいよね……?
「あのさ、賢哉さん」
「ん?」
私は賢哉さんの服の袖を掴むと、「私……賢哉さんに、話があるの」と賢哉さんを見つめる。
「話? そうか」
「家に帰ったら、話すね」
賢哉さんは「わかった」と返事をすると、私の右手を握り締める。
車で迎えに来てくれた賢哉さんは、助手席に私を乗せてくれる。
「じゃあ、帰るか」
「うん」
車を運転する賢哉さんの横顔を眺めながら、私はお腹に手を当てていた。
私のお腹に赤ちゃんがいるという実感が、まだない。 信じられない……まだ。
「舞美絵……どうかしたか?」
「え……?」
「大丈夫か?」
「う、うん。大丈夫」
私たちの赤ちゃん、きっとかわいいだろうな。 男の子だったら、賢哉さんに似てイケメンになりそうだ。
「ゼリー買ってきたんだけど、食べられるか?」
「ありがとう。 ゼリーなら、食べられそう」
「良かった。袋に入ってるから、食べな」
私は「うん」と微笑むと、袋からゼリーを取り出した。
恐る恐る口にしたけど、ゼリーは食べられた。
「……美味しい」
「良かった」