【完結】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


 家に着くと、賢哉さんは私の身体を支えながらリビングのソファへと座らせてくれる。

「お茶飲むか?」

「うん。……あ、ノンカフェインのお茶がいい」

 私がそう話すと、賢哉さんは「ノンカフェインのお茶な。わかった」とキッチンへと向かう。

 お茶を淹れてくれる賢哉さんの後ろ姿が、なんとなくかわいく見えて、クスっと笑ってしまった。

「お待たせ、お茶どうぞ」

「あ、ありがとう」

 温かいお茶の入ったマグカップを渡してくれる賢哉さんは、私の隣に座ると「無理するなよ」と頭を撫でてくれる。

「うん、ありがとう」

「……で、話って?」

 私はお茶を一口飲むと、マグカップをテーブルに置く。

「あのね、賢哉さんに大事な話があるの」

 私はカバンからエコー写真を取り出すと、それを賢哉さんに見せた。

「これ……見てほしくて」

 写真を受け取った賢哉さんは、私に「舞美絵、これって……」と私を見る。

「エコー写真。……私、妊娠してたみたい」

「妊娠……? え、本当か?」

「うん。 あの体調不良の原因は、妊娠してたから……だったみたい」

 賢哉さんは驚きながらも、私をそっと抱き寄せた。

「賢哉、さん……?」

「本当か? 本当に、お腹に子供がいるのか?」

「うん。検査してもらったから、間違いないよ」

 賢哉さんは私のおでこにキスを落とすと「俺……すごく嬉しい」と笑ってくれた。

「……本当に?」

「だって俺、父親になるって……ことだよな?」

「そうだよ。 賢哉さんは、パパになるんだよ」

 賢哉さんは「パパになる」という一言が、嬉しかったんだと思う。

「賢哉さん、子供が欲しくないとか……ない?」

「え?」

 それでも、不安になる。
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