【完結】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
舞美絵はクッションを抱えながら「……うーん、わからない」と答える。
「お茶でも飲むか?」
「ノンカフェインのお茶……飲みたい」
「わかった。ちょっと待ってて」
舞美絵のためにノンカフェインのお茶を淹れる。
「舞美絵、お茶だ」
「……ありがとう、賢哉さん」
舞美絵はマグカップを受け取ると、フーフーしながらお茶を飲む。
「飲めそうか?」
「うん……大丈夫みたい」
「良かった」
舞美絵の顔色がだいぶ良くないので、すごく心配になる。
「今日、何か食べられたか?」
「ちょっとだけ梅干し食べたけど、あとはほぼお水だけ……」
「そうか」
舞美絵はほぼ水しか飲んでいないと言っていたが、飲んでも吐いてしまうせいかほぼ痩せていく一方になる。
「梅干し、食べるか?」
「梅干し……でも、なんか違う」
「違う?」
何が違うんだ……? 違うってなんなんだ?
「もずく……」
「も、もずく?」
「もずく……食べたい」
もずくが食べたい? もずく……。変わったものを食べたくなるんだな。
「冷蔵庫にもずくはあるか?」
そう聞くと、舞美絵は首を振る。
「もずくないのか……。買って来ようか?」
「……いいの?」
そんな目で見つめられたら、買いに行くしかないだろう……。
「もずくの他は何か食べたいものあるか?」
「……レモン」
「レモン?」
もずくにレモン……よくわからない組み合わせだが、もずくとレモンを買うため俺は急いでスーパーへと向かった。
「ただいま。もずくとレモン買って来たよ」
「もずく……レモン」
舞美絵はソファから立ち上がると、もずくとレモンを受け取り、嬉しそうに微笑む。