【完結】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「食べていい?」

「ああ、食べていいよ」

 もずくのパッケージを開けると、舞美絵はもずくを少しずつ食べていく。

「どうだ? 食べられそうか?」

「……美味しい」

「そうか」

 舞美絵は立ち上がると、キッチンへ向かい購入してきたレモンを輪切りにしていく。
 輪切りにしたレモンを口にすると、舞美絵は目を輝かせた。
 
「ん……レモン美味しい」

 舞美絵はレモンが相当美味しいのか、次々にレモンを口にしていく。

「酸っぱくないのか?」  

「酸っぱい? ん?あんまり酸っぱく感じないかも」

 明らかに酸っぱそうなレモンを、「美味しい」と食べている。 そんな舞美絵を見て、少し舞美絵が元気になった気がしてホッとした。

「賢哉さんもレモン食べる?」

「いや、俺はいいよ」

 俺はレモン好きじゃないし、明らかに酸っぱそうだし……。

「レモン、すごくいい。……明日もレモン、食べたい」
 
「わかった。 明日もレモン買っておくよ」

「……ありがとう」

 妊娠中は普段と違うものを食べたくなると聞いたことはあるけど、本当なのか……。もずくにレモン、舞美絵が普段あまり口にしないものがいいみたいだ。

「もずくも食べられる……レモンも食べられる。食べられるものがあると、少しだけでも楽になる気がする」
 
「そうか。良かったよ」

 俺が舞美絵に出来ることは少ないけど、それでも舞美絵のためになるならなんだってする。

「ゆっくり、無理しないで食べれるものを食べてみよう」

「うん」  

 レモンを食べていたことで少しだけつわりが落ち着いたのか、ちょっとだけ笑顔が戻った。

「レモンって、こんなに美味しいんだね」

「……良かったな。食べられて」
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