【完結】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
□愛おしい家族との幸せ
妊娠中の味方
妊娠が発覚してから一ヶ月、私は悪阻に悩まされている。 そんな中でも、賢哉さんがそばにいてくれるおかげで、一人じゃないと思える。
賢哉さんは仕事中もずっと心配してくれるせいか、頻繁に連絡をくれる。 そんな私は、賢哉さんの支えもあって、なんとか乗り越えられる気がしている。
「うぅ……気持ち悪い……」
悪阻にも個人差があるとは聞いているけど、私はどうなんだろうか……?
今のところまともに食べられているレモンやグレープフルーツなどで、上手いこと悪阻と戦えているような気もするけど……。
「レモンが……欲しい」
レモンを口にするだけで少しマシになるけど、またすぐに悪阻に襲われ、結局起き上がれない日が続く。 最近では家事も疎かになってしまっているので、賢哉さんには申し訳ない気持ちになる。
「……はぁ」
賢哉さんは優しいから「そんなこと、気にしなくていい。自分のことだけ考えて」と言ってくれるから、私はその言葉に甘えさせてもらっている。
「うぅ……っ」
食べたいのに食べられないって、こんなにももどかしいのか……。
「まだ帰ってこないかな……」
悪阻のせいなのかはわからないけど、一人でいると寂しくなるし、辛くなる。
とりあえず動くこともままならないので、寝ていることしか出来ない。
【もう少しで帰る】
こうして賢哉さんから連絡がくると、ちょっとだけホッとするんだ。
【うん、気を付けてね】
気持ち悪さに耐えながら賢哉さんが帰ってくるのを待っていると、ガチャと玄関が開く音がした。
「ただいま、舞美絵」
「賢哉さん……おかえりなさい」
賢哉さんは起き上がろうとする私に「あ、寝てていいから」と言ってくれた。