【完結】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
「体調はどうだ?」
私は首を横に振ると、「無理っ……」と答える。
「パイナップル、食べるか?」
「……食べれるかはわからないけど、挑戦してみる」
賢哉さんは「わかった。用意するから待ってて」とキッチンでパイナップルを用意してくれる。
パイナップルのニオイがふんわりと漂ってくるけど、パイナップルのおかげか気持ち悪さが少しだけ緩和された気がした。
「舞美絵、パイナップルだよ」
「……ありがとう」
身体を起き上がらせて、パイナップルを一つ口にする。
「どうだ? 食べられそうか?」
「これなら……食べられそう」
「そうか。良かった」
パイナップルをまた一つ一つ口にしていくと、少しだけ元気になった気がする。
「パイナップル、まだある?」
「もちろん、いっぱい用意してる」
「もうちょっと、食べたい」
「わかった。ちょっと待ってて」
賢哉さんは私の頭をそっと撫でると、再びキッチンへと向かう。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
パイナップルを食べる私を、賢哉さんは心配そうに見つめる。
「賢哉さん、ありがとう」
「何言ってるんだ。 妻が大変な時に支えるのは、夫の役目だろ?」
優しい賢哉さんに、私は思わず賢哉さんに抱き着いた。
「……私の夫が、賢哉さんで良かった」
賢哉さんと結婚出来たことも、子供が出来たことも、私にとっては全てが運命のような気がする。
「私、あなたと出会えて本当に良かった」
「……俺もだ。 俺も、舞美絵と出会えて良かった」
こうして私たちの幸せは、毎日少しずつ増えていく。
「私……この子をちゃんと産みたい」
「そうだな。 頑張ろうな、二人で」
「うん」