【完結】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


 彼の言葉はいつも、私に勇気を与えてくれる。 私は、その言葉に励まされて頑張れる。

「賢哉さん……二人で、頑張ろうね」

「ああ、頑張ろう。一緒に」

 私は賢哉さんの微笑みに、救われている。

「あ、すごく動いてる」

「本当か? どれどれ」

 私のお腹に耳を寄せて、子供の鼓動を感じて嬉しそうな賢哉さん。
 私は、そんな賢哉さんとの幸せをずっと守りたいと思った。 
 

✱ ✱ ✱

 それから一ヶ月ちょっとが経ち、私は無事に第一子である男の子を出産した。 

「かわいいね……赤ちゃん」

「ああ、すごくかわいいな」

 家にいる時に破水してしまい病院へ向かうも、陣痛が来てもなかなか子宮口が開かず、第一子はなかなかの難産だった。
 産まれるまで十六時間くらいかかったから苦労もしたけど、ようやく会えた私たちの天使に、涙が止まらなくて感動した。

 こんなにかわいくて、こんなに愛おしい我が子に、私たちはもうどうしようもないくらい愛情を注ごうと決めた。
 ずっと会いたかった我が子に、私はもう笑みが止まらずにいた。
 
「どうしよう……すごくかわいい」

「……舞美絵」

 賢哉さんはそんな私の手をそっと握る。

「ん?」

「ありがとう。 俺たちの子、産んでくれて……本当にありがとう」

 賢哉さんは、私の身体をそっと抱き寄せる。

「こちらこそ。……産まれるまでずっとそばにいてくれて、ありがとう」

 私は賢哉さんに背中に腕を回した。

「俺、あんまり役に立たなかったかもしれないけどな」

「そんなことない。 私、すごく心強かったよ」

 賢哉さんがずっとそばにいて「頑張れ、俺が付いてる」と励ましてくれたから、私は頑張れた。
 
「なら、良かったよ」

「本当に、ありがとう」
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