【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
必要ない……?
そう疑問に思っていると、四之宮さんが「俺、両親がいないんですよ」と私に告げた。
「小さい頃に、両親が二人とも事故で亡くなったんです。 その時俺は祖父母の家にいたので、俺は事故に巻き込まれずに済みましたけど」
「……そうだったんですね。 すみません、何も知らずにあんなことを」
そんな私に、四之宮さんは「いえ、俺も何も言わずにすみません。 言っておくべきでしたね」と言ってくれた。
「そんな……気にしないでください」
「俺は両親が亡くなった後は、祖父母に育てられました。 でも高校生の時に祖父母が亡くなってからは、施設で暮らすようになったんです」
「施設で……?」
「はい。 だから俺ば家族゙というものを知りません。そんな俺があなたと家族になれるのかは、わかりません。……でも俺は、俺なりにあなたと家族になれるように、頑張りたいと思ってます」
私は四之宮さんの手をそっと握ると、「なりましょう、一緒に。 理想の家族になれるかはわからないけど、一緒に家族になりましょう」と四之宮さんに伝えた。
「……舞美絵さん、ありがとうございます」
「こちらこそ、ありがとうございます。 辛いこと、話させてすみません」
「いや、俺が話したかったから」
四之宮さんのことをまた一つ知れて、私は嬉しかった。
「今度、四之宮さんのご両親のお墓に連れて行ってください」
「え?」
「四之宮さんと結婚すること……ちゃんと報告したくて、四之宮さんのご両親にも」
四之宮さんは私の手を握りしめたまま「そうですね。……報告、しないとですね」と微笑んでくれた。
「きっと喜んでくれますよ」
「そうですかね?」
「そうですよ。 喜ばないわけ、ないです」