【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「あの、四之宮……じゃなくて、賢哉さん」

「ん?」

 私は賢哉さんの方に身体を向けると、「今日、何か食べたいものはありますか? 私、なんでも作ります」と賢哉さんに問いかけてみる。

「本当になんでも?」

「はい。なんでもです」

 私に作れるものだったら、なんでも作ると約束したので、張り切って作りたい。

「そうだな……」

「もう、どんとこいです」

 覚悟は出来てるし、喜んでくれるように頑張る。

「じゃあ……舞美絵の得意料理がいいかな」

「私の得意料理、ですか?」

 私の得意料理か……。なんだろう?

「舞美絵は何が得意なの?」

「そうですね……。まあなんでも作れますけど、強いて言うなら……」

「強いて言うなら?」

「唐揚げ、ですかね」

 唐揚げが得意料理に入るかはわからないけど、得意と言えば得意かな。

「唐揚げ? いいじゃん。俺めっちゃ好きだよ、唐揚げ」

「あ、そうなんですか?」

「そもそも唐揚げ嫌いな人なんて、いなくない?」

「まあ確かに、聞いたことはないですね」

 唐揚げを嫌いな人って見たことないかも……。ハンバーグも嫌いな人、聞いたことないし。

「じゃあ今日の夜ご飯、唐揚げにしますね」

「よっしゃ! 唐揚げ楽しみ」

「でも、あんまり期待、しないでくださいね」

 美味しくなかったらイヤだし、まずいものを作りたくないから、ハードルあんまり上げたくない。

「わかった。 じゃあ期待しないで待ってる」

「そうしてくれると、助かります」

 唐揚げと後何にしようかな……。もう二品くらい作りたい気もする。

「賢哉さん、きゅうりの味噌漬けとか好きですか?」

「それは食べたことないかもしれない」
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