【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「……俺、ダンボール捨ててくるよ。 他にもあったら、そこに置いておいて」

「あ、はい。ありがとうございます」

 この気持ちを、いつか伝えられる日が来たらいいな。……好きだと伝えられる日が、来るのを待つ。

「よし、もう少しやったら買い物に行こう」

 唐揚げときゅうりの味噌漬けを作るんだから、頑張らないとね。
 美味しいって、言ってもらいたいから。


✱ ✱ ✱


「うわ、めっちゃ美味そうじゃん」

「美味しいと、いいんですけど」

 初めて賢哉さんのために作った唐揚げときゅうりの味噌漬け、その他に春雨とレタスのサラダと、ほうれん草と玉ねぎのスープを作った。
 味見もちゃんとしたし、大丈夫だと思うんだけど……心配になる。

「唐揚げ、めっちゃいいニオイする」

「どうぞ、召し上がれ」

「じゃあ、いただきます」

 右手にお箸を持ち、出来たての唐揚げを一つ口にする賢哉さんは、唐揚げを食べた瞬間に「ん、何これ。めっちゃ美味い」と笑った。

「本当ですか?……良かった」

「え、めっちゃ美味い」

「たくさん、食べてくださいね」

 賢哉さんは唐揚げが好きだと言っていて、本当に美味しそうに食べてくれた。 ちょっと心配してたきゅうりの味噌漬けも美味しいと言ってくれた。

「きゅうりの味噌漬けって、こんなに美味いのか。きゅうりの新発見だな」

「確かに。初めて食べた時感動しました、私も」

 喜んでもらえたみたいで、良かった。

「きゅうりが、より好きになりそうだよ」

「それは、良かったです」

「これなら俺、毎日食べたいかな」

「じゃあ、毎日作りますね」

 賢哉さんは、本当に美味しそうに食べるな。賢哉さんのそこが、いいなと私は思う。
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