【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


 なんだ、この色っぽさは……? さっきまで俺が見ていた舞美絵だと思えないくらい、色っぽく感じる。
 メイクを落としたからか? それとも、元々か?

「あの、パジャマ……どうですか? 似合ってますか?」

 そんなことを普通に聞いてくる舞美絵に、俺は平然を装わないとならないと思い、「……ん、似合ってる」とだけ答えた。

「このパジャマ、すごく着心地いいですね。やっぱりシルクってすごいですね。よく眠れそう」

「そうか? なら良かった」

 想像以上に、パジャマが似合いすぎている。 想像の三倍は似合っている。
 さらにパジャマのせいで、色っぽさが増しているのかもしれないと、俺は思った。

「あ、あの……賢哉さん」

「んん!? どうした?」

 しまった。緊張からか、声が裏返った……。

「向こうで髪の毛、乾かしてきますね」

「あ、ああ。そうだな。風邪引いたら大変だもんな」
 
 俺はそのまま洗い物を進めていく。

「なんなんだ、あれは……」
 
 俺のこと誘ってる……とかじゃないよな?

 でも俺が結婚する時に寝室は別々でもいいと言ったら、舞美絵は「一緒でいい」と確かに言った。
 ということは、少しでも俺にその気があるってことか……? いや、俺の自意識過剰の可能性もあるし、自惚れてはいけないな。

 でもあのピンクの下着は……やっぱりそういうこと、なのか?
 いや、待てよ。ピンクだからそういう雰囲気になってるだけで、実は違う可能性もあるよな?
 たまたまそこにあった下着が、ピンクだっただけで、そんなつもりはないよな……。

 だって俺、舞美絵に言ったんだよな。舞美絵の嫌がることはしないって。
 舞美絵にその気がないなら、するべきではない。
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