【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
とにかく生き急いではダメだ。じっくりと距離を縮めてからだ。
そもそもそこからだ、俺たちのスタートは。
「よし、平然とするんだ」
変に気を遣わせるのは、良くない気がする。
全体的にシャワーを浴びた後、五分くらい湯船に浸かり気持ちを整える。
バスルームから上がりタオルで髪の毛を拭いていると、舞美絵の後ろ姿が目に入る。
「おかえりなさい、賢哉さん」
「あ、ああ」
やっぱり……色っぽいな。 すっぴんなんだよな?今。
あんなにかわいいのか、すっぴん。
「……あのさ、舞美絵」
「はい?」
「先に寝てていいから。俺明日の仕事のことで、ちょっと調べてから寝るから」
一緒に寝てしまってはマズいと思い、何か理由を付けることにした。
「……えっと、じゃあ、それが終わるの待ってていいですか?」
「えっ!?」
「せっかくなので……一緒に寝たいなと」
舞美絵、君は本気で言ってるのか? いや、気持ちはわかるんだけど……。
「……わかった。じゃあ、一緒に寝よう」
「はい」
しかし舞美絵の気持ちを無下には出来ず、一緒に寝ることになってしまった。
「多分、大丈夫なんですけど……」
「ん?」
「私、寝相悪かったらすみません」
俺はそれを聞いて思わず笑ってしまった。
「え、なんで笑うんですか?」
「ごめん、ごめん。 そんなこと気にしてるのかと思ってさ」
「だって……気になるじゃないですか。寝る時はもう、一人じゃないので」
そう言われれば、俺も自分で寝相がどうなのかとか、わからない。 俺も寝相悪かったら、舞美絵に申し訳ないな。
「俺も寝相悪いかもしれないから、先に謝っとくわ。ごめんな」
「じゃあ……お互い様ですね」