【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
□幸せな初夜
幸せな夜
私があんなことを言ってしまったばかりに、賢哉さんを困らせたと思った。
だけど、賢哉さんも同じ気持ちだったと知って、嬉しかった。
「ん……賢哉さん」
賢哉さんとのキスは、甘くて優しいのに、情熱的にも感じた。 こんなに優しいキスに、私の心は賢哉さんだけに向いている。
「あっ、ん……」
賢哉さんのゴツゴツとしたその大きな指が、私の左手をギュッと握りしめる。
あの時もらった結婚指輪は、今ちょうどサイズを直してもらっているため、今はまだない。
「ピンクの下着……かわいいね」
「え……? あ、ありがとう、ございます……」
「舞美絵に、よく似合ってる」
良かった……ピンクの下着、褒めてくれた。 気合い入れすぎだと思われたらどうしようかと思っていたけど、そんなことなかったみたい。
でも「似合ってる」は、正直に言うと嬉しい。
だけどそのピンクの下着は、すぐに賢哉さんの手によって外されていく。 ベッドの横に落ちた下着がなくなると、急に激しく緊張してドキドキする。
そのドキドキが賢哉さんに伝わってほしくないと思いつつ、伝わっていてほしいとも思う。
「大丈夫、舞美絵?」
「大丈夫です。……なんか、ずっとドキドキしてて」
賢哉さんも同じ気持ちだと嬉しいなと、思う。
「俺もずっと……ドキドキしてる」
それを聞いて思わず「良かった……」と呟く私に、賢哉さんは「かわいいね、舞美絵」と今度は私のおでこにキスを落とす。
「賢哉、さん……」
「舞美絵……」
今度は賢哉さんの唇が深く重なると、私は目を閉じて賢哉さんの体温を感じていく。
賢哉さんの心地良い体温に溶かされていく私は、賢哉さんの背中に腕を回した。