【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


「おはようございます」

「おはよう、早瀬さん」

 職場では名前を変更したりとめんどくさいので、旧姓の早瀬と名乗っている。

「早瀬さん、最近また一段とキレイになったんじゃない?」

「え、そうですか?」

 小木嶋さんが私の方を見て「なってるよ! 旦那さんのおかげかな?」と微笑む。

「えー、どうですかね?」

 小木嶋さんは「元々早瀬さんはキレイだけど、前よりもっとキレイになったと思うよ。 ほら、鏡見てみな、肌のツヤすごいよ」と鏡を私の前に見せる。

「メイクのせいだと思ったんですけど、そうなんですかね?」

「早瀬さん、それは旦那さんに愛されてる証拠だよ。もっと自信持ちなよ」

「……え、そうですか?」

 愛される証拠、か……。もちろん私は、賢哉さんのことが大好きだし、愛おしい。

「そうだよ!新婚さんなんだから、二人の時間大切にしなきゃね。 じゃないと、私みたいになっちゃうよ」

「えっ?」

「ほら、うち去年離婚したじゃない?」

「あ……」

 小木嶋さんは去年の夏、旦那さんのモラハラが原因で離婚したと言っていた。 旦那さんは小木嶋さんに対して過度なモラハラをしていたそうで、小木嶋さんはそれに耐えきれなくなり離婚した。
 だけど離婚してからの小木嶋さんは、結婚してた頃よりも生き生きしている感じがしている。
 多分、自分の生き方を見つけられたからなのかもしれない。

「私さ、離婚して良かったって本当に思ってるの」

「え?」

「私はさ、あれがモラハラだって思えなかったじゃん?当たり前のことだと思ってたし。 でもその時に早瀬さんがそれはモラハラです。人権侵害ですって言ってくれた時、あの時初めてあれがモラハラだってわかったし」
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