【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。

今日も愛おしい俺の妻



「……まあ、聞いといてやるよ」

「お、さすが四之宮」

 全員舞美絵のことを紹介したくないけど、舞美絵なら優しいし、多分OKすると思う。

「俺、今日はこのまま直帰するから、そこで降ろしてくれ」

「家まで送るけど?」

「いい。 少し歩きたい気分なんだ」

 寺巻は「わかった」と近くに車を止めて、俺を降ろした。

「じゃあ、お疲れ」
 
「はいはーい。お疲れー」

 再び車を走らせた寺巻の車を見送ると、俺は歩き出した。
 歩きながら辺りを見回していると、オシャレなケーキ屋が目に入る。

「ケーキか……。ケーキでも、買って帰るか」

 数日家を開けてしまったし、舞美絵に喜んでもらいたい。

「いらっしゃいませー」

 ケーキ屋に入り、いくつかショーケースの中のケーキを眺める。

「すみません、これとこれと、これをください」

「かしこまりました」

 ケーキをいくつか選び、俺は会計をしてケーキ屋を後にした。

✱ ✱ ✱


「ただいま」

 家に入ると、舞美絵の姿はなかった。

「買い物でもしてるのか?」

 この時間なら、基本家にいるはずなんだけど。

「舞美絵、いるのか?」

 舞美絵の部屋のドアを開けるが、部屋に舞美絵はいなかった。

「舞美絵?」

 バスルームや寝室にもいない。 どこだ?

 再びリビングへ戻ると、ソファの上で舞美絵は眠っていた。

「……良かった」

 寝てるだけか。

「ただいま、舞美絵」

 舞美絵にそう声を掛け、近くにあったブランケットを身体に掛けた。

「待たせて、ごめんな」

 寂しかったよな……? ごめん。

 俺は静かに眠る舞美絵の頭を撫でると、そっとおでこにキスを落とす。
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