【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。
「すぐにご飯食べる?」
「じゃあ、食べようかな」
「ちょっと待ってて」
舞美絵は冷蔵庫の冷凍室から、いくつかタッパーを取り出していく。
「生姜焼きと鶏チャーシュー、どっちがいい?」
「そうだな……今日は生姜焼きかな」
「わかった」
舞美絵は支度をしながら「賢哉さん、着替えてきたら?」と声をかけてくれる。
「そうだな。着替えてくるよ」
俺は寝室へと向かい、部屋着に着替える。
「洗ってくれたのか……?」
舞美絵が使ってる柔軟剤のニオイがする。洗濯してくれたのか、俺の部屋着。
ありがとう、舞美絵。
クローゼットを見ても、俺のとっ散らかってた服がキレイに畳まれていて、ちゃんと整頓されている。
舞美絵はこういうところしっかりしてるから、俺自身すごく助かる。 その反面、俺もしっかりしなければと思い知らされる。
「舞美絵、服畳んでくれたのか? ありがとう」
「ごめん、勝手に」
「いや、すごく助かる。見やすくなったし」
舞美絵は「なら良かった」と微笑む。
「もう出来てるから、座ってて」
張り切り中は大したものを食べられないからこそ、こうして舞美の料理を食べられることが何より嬉しいし、明日の活力になる。
「はい、どうぞ。 ご飯ちょっとだけ多めにしておいたよ」
「ありがとう。……美味そう」
テーブルに並べられた夕食たちは、どれも俺が好きなものばかりだった。 栄養バランスもそうだし、彩りもちゃんと考えて作ってくれている。
「ご飯もお味噌汁も、おかわりあるから。たくさん食べてね」
「ありがとう。 いただきます」
数日ぶりに食べる舞美絵の料理は、どれも美味しくて、身体に染み渡った。