【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


 賢哉さんが来てくれたから、もう怖くない。

「ありがとう、賢哉さん。……来てくれて、嬉しかった」

「妻がピンチの時に駆けつけるのは、夫の役目だろ?」

 賢哉さんは私の肩を抱き「さ、帰ろう、舞美絵」と歩き出す。

「あの……どうして、ここがわかったの?」

「念の為、舞美絵のスマホにGPSを仕込んでおいたんだ」

「え、GPS……?」

 いつの間に……。気付かなかった。

「守るって、約束したからね」

「……そうだったんだ」

 賢哉さんは「勝手なことして、ごめん」と謝ってくれたけど、そのおかげで私は助けてもらえたし、気にしてない。

「ううん、平気だよ」

「さっきのアイツが、元婚約者なんだ」

「……うん」

「アイツ、なんて?」

 私は話すか迷ったけど、話すことにした。

「浮気した女性との間に出来た子供は、俺の子供じゃなかったって……そう言ってた」

「え?」

「俺の子供じゃなかったから、もう一度やり直そうって、さっきそう言ってきたの」

 私がそう話すと、賢哉さんは「それであんなことを言ったのか、君に」と心配そうな顔を見せる。

「結婚したって言っても、なかなか信じてもらえなくて……どうしようって思ってた時、賢哉さんが来てくれたの」

「……舞美絵」

 私は、賢哉さんが来てくれた時、奇跡だと思った。

「雪輝にね、賢哉さんは雪輝よりいい人だし、イケメンで強くてセックスも上手いって言ったら、クソビッチって言われちゃった」

「はっ!?」

 え、そんなに驚くこと言ったかな……?

「え、なんかおかしなこと言ったかな?」

「いや……」

 賢哉さん……なんか顔赤い?

「賢哉さん、顔赤いね。大丈夫……?」

「……ああ、うん」
< 90 / 127 >

この作品をシェア

pagetop