【新作】婚約破棄×0日婚で逆転の幸せを掴んだら、生涯愛されました。


 賢哉さんは「最近、早く嫁に会わせろってうるさいんだよアイツ」と愚痴を漏らす。

「そうなんだ。 じゃあ、いつにするか決めないとだね」

「ああ」

「賢哉さんの仕事が早く終わる日にしたらいいかな? それとも、休みの日がいいかな?」

 賢哉さんは「寺巻にも聞いてみるよ」とだけ答えた。

「相棒さん、寺巻さんって言うんだ」

「ああ。 俺が結婚した時もなんで俺に報告しないんだよって、アイツに言われたし」

「え、言わなかったの?」

 相棒なのに……?

「まあタイミング見て言おうとは思ってたけど、その前にバレた感じかな」

「へえ……そうなんだ」

 私は賢哉さんの隣に座る。

「そしたらアイツ、舞美絵に会わせろってうるさくてさ」

「あ、そうなんだね」

 でも賢哉さんは、寺巻さんのことを信頼してるんだと思う。

「とりあえず、予定わかったら連絡する」 

「うん、わかった」

「俺も風呂入ってくるな」

「うん」

 お風呂に入るため、賢哉さんはバスルームへと歩いていく。
 私は賢哉さんがお風呂に入っている間に、洗い物を済ませてお米を研いでから炊飯器をセットする。

「お待たせ、風呂出た。……え、洗い物してくれたのか?」

「うん」

「ごめんな、舞美絵。ありがとう」

 私は「ううん、お米用意するついでだったし、気にしないで」と微笑んだ。

「舞美絵……本当にありがとう」

「うん」

 賢哉さんは、私のおでこに軽めのキスをしてくれる。

「髪乾かしてくるから、ちょっと待ってて」

「うん」

 私はその間に歯磨きを済ませて、寝室へと向かった。

「舞美絵、ヘアオイル借りた」

「うん、全然いいよ」

 お風呂あがりの賢哉さんは、さらに素敵なんだ。
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