ゆびきりげんまん
その日からあっという間に時間が経ち、ついに私の誕生日当日になった。
「紬ちゃん、誕生日おめでとう!」
「おめでとう!」
学校から家に帰り、いつも出迎えてくれる由紀さんがおらずそのままリビングのドアを開けるとパーンッとクラッカーの音が鳴り響いた。
にっこりと笑う由紀さん。
「びっくりした?」と困ったように笑う誠さん。
部屋の中も今朝には無かったはずのキラキラした装飾がされていた。
「びっくりした…。でも、今年もありがとう」
部屋着に着替えて1階に戻ると既に食卓の上には唐揚げやポテト、サラダがありそれに加えてメインであろうちらし寿司が中央に置かれていた。
「さ、座って!どれから食べる?」
誰よりもニコニコしている由紀さんは小皿におかずをよそってくれている。
「作りすぎだよねぇ?由紀ちゃんってば、前日の夜から張り切っててね?」
「いいじゃないたまには!紬ちゃんはまだまだ食べ盛りの時期なんだからいっぱい食べないと!」
「あのなぁ、中学生じゃないんだから。女子高生ってもうダイエットとか気になる頃だろ?」
「それは…、今日だけ!あ、チートデイってやつよ!」
はぁ、とため息をつきながら笑う誠さんにも、意外にも天真爛漫な由紀さんにもつい笑いが出てしまう。
この2人に引き取ってもらえて良かったと心からそう思った。