ゆびきりげんまん
「お待たせしました〜」
店員さんの明るい声と共にやって来たぶどうパフェとチーズケーキ。
メニューに載っていた通りのパフェに思わず「わぁ!」と声が出てしまった。
「ふふっ、美味しそうだね?」
んんっと咳払いをしてスプーンを手に取り、生クリームの上にトッピングされたぶどうを1粒口に入れた。
その瞬間にプチッと弾けて果肉が飛び出してきた。
「…あ、そうだ。これ、受け取ってくれる?」
そう言って神崎さんが取り出したのは小さな紙袋。
中にはピンク色の巾着袋が入っていた。
「…これは?」
「開けてみて」
リボンを解いて袋を開けるとそこにはグレーの猫のぬいぐるみキーホルダーが入っていた。
「この前誕生日だったでしょ?だから、プレゼント」
「どうして誕生日って…」
「連絡先交換した時、アカウントに誕生日が設定されてたから」
そういえばそうだった。
私にメールを送る時にでも目に入ったんだろう。
「でも、いいんですか?貰っても…」
「つむの為に買ったんだから、貰ってよ」
「ありがとうございます」
胸元に赤いハートマークが刺繍された可愛らしいキーホルダー。
「気に入ってくれた?」
「はい、学校の鞄に付けますね」
「嬉しいなぁ」
ホストみたいだと、変な人だと思っていたけど思ったよりただ優しくて良い人なのかもしれない。
柔らかな空気を纏う彼にそう思った。