ゆびきりげんまん
「…誕生日は何かしたの?」
チーズケーキをひと口分フォークで切り分けながら神崎さんは聞いた。
「毎年両親が祝ってくれるんです。毎回豪華なご飯用意してくれて」
「……いいね。大切にされてて良かった」
「え?」
「ううん、幸せそうで良かったなぁって思っただけ」
パフェはもう半分食べ終え、取り出したキーホルダーを再び袋に入れて丁寧に荷物入れのバッグの隣に置いた。
「……あの、私も聞いていいですか?」
「え?あ、うん!なんでも答えるよ」
「神崎さんって何の仕事してるんですか?」
「仕事?うーん、組織で働いてるよ。会社って言ったら分かりやすいかな?」
「へぇ、」
「なぁに?どんな仕事だと思ってたの?」
「あ、いや、てっきりホストかと…」
「え、ホストっ?」
初対面の時も2度目に会った時も、スーツを着ていたけどジャケットの中は黒シャツを着ていた事、ピアスを沢山つけていた事からそう思ってしまった事を言った。
神崎さんは私のその話に驚いた表情を見せた後、ふはっと声を出して笑っていた。